ダイアリーオリジナル:武田探偵の事件簿:切断島殺人事件:#14

 武田と霧島が起きて、広間とパソコンルームで暇をつぶしている間、もう一人の『起床者』が、部屋でまたぶつぶつ呟いていた・・・。
「問題だな・・・。千晶が発狂するかどうか、それが問題だ。あの『探偵』とか言う奴もいるし、匿っている可能性も高い・・・。いや、今も少々発狂はしているようだけど・・・。・・・・・・!そうか・・・、あいつの死体を千晶に真っ先に見せればいいんだ・・・。目の前の死体を見て、悲鳴を上げて発狂した千晶は、自ら命を絶つ・・・、完璧だ・・・。よし・・・、実行するとしよう・・・。」
 なぞの人物は、新たな作戦を実行しようとしていた。その同時刻、零次たちが起床、みんなが広間に集まった。2人を除いて・・・。
「・・・??あれ?霧島さん、雪村さんと鳶沢さんが見えないのですが・・・。」
「あれ?本当だ・・・。ちょっと探してきますね。」
「あ、それじゃ僕も一緒に行くよ!」
「あ、零次、サンキュ・・・。」
 そんな会話をしていたときだった。一人の女性の悲鳴が聞こえた。
「キャァァ!!」
「!?い、今の声って・・・!!」
「鳶沢・・・さん!?声が異常だ!早く声の元へ!皆さんは一応ここで待機していてください!」
 そういって、声のしたほうへ、霧島と零次、武田が向かった。声がしたのは、倉庫。そこへ行くと、発狂した鳶沢千晶が、倉庫に合ったサバイバルナイフを持って暴れていた。足元には・・・。
「う・・・!?ゆ、雪村・・・さん!?」
 そこには、鹿沼謙輔と同様に、7つにバラバラにされた雪村香苗の惨殺死体があった。
「か、香苗?!何てことだ・・・・。か、香苗まで・・・。何なんだよ!3年前から!!」
「と、とにかくまず鳶沢さんを!落ち着いてください!鳶沢さん!」
「いや・・・いや・・放して・・・殺される・・・殺される・・死ぬ、死ぬ、死ぬ・・・殺されるなら・・・死ぬ!!」
 そういって、自分の胸を刺そうとした鳶沢だったが、武田と霧島が食い止め、霧島の部屋に落ち着くまでいさせることにした。