武田探偵の事件簿:未知と悪魔のサイエンス:#24

 その夜、零次はギシギシと廊下で誰かがゆっくり、確実に歩いている物音を聞き逃さなかった。同じ部屋に居る武田に、こういった。
零次「だ、誰か居るんじゃないの?は、犯人とか!」という問いかけに、武田は・・・
武田「んな訳あるか。不用心過ぎるだろ。」
零次「じゃぁ、確かめようよ。」
武田「おうよ。」
 キイと音を立てて、扉を開く。
零次「!?」
武田(なぁ!?)
 零次と武田の目に飛び込んだ光景。それは、自分達の目を疑ってしまうほどであった。
 何故なら、朝殺害された、屯倉京香が、黒い帽子と黒いコートを着て歩いているのだから・・・。
零次(きょ、京香さん!?)
武田(そんなばかな!死んだ人間が生き返る訳・・・・!?)
 武田は思い出した。『蘇生薬』を・・・。
 朝、もちろん強化の遺体は動いた形跡もなく、見間違いと判断されかけていた・・・そのときであった。
昇平「お、俺も見たぞ!」
石沢「あ!私も!ギシギシいうから・・・気になって・・・」
新堂「それなら私達もです!ねえ、朋美さん!」
朋美「え、ええ!真夜中に誰かが歩いていらっしゃったので・・・誰かと思って扉ののぞき穴から見たんです。」
 そして、全員こう答えた。
昇・石・新・朋「生きている屯倉京香を!!」

                         〜第3章 終〜